2011/10/18

「「がんばらない」経営 不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密」立石泰則


読了。
星4つ。

この本が最近読んできた本と違うのは、さほど優秀な社員ばかりいる会社を想定していないように感じたことだ。
そこは自分としては参考になった。(なんか、自分は優秀かのような書き方?それもなんだかな。。)


人によって、仕事に何を期待するかは異なる。
[ 1 ] 自分の能力になんらかの自信があって、自分の力を仕事で試したい!と考えている人。
[ 2 ] 似て非なるパターンとしては、仕事ができそうな自信があるわけではないが、とにかく「仕事で成果を上げる」ということに執着がある人。

1と2の違いは、例えば大した仕事もしていないのに何らかの理由で良い地位についてしまいそこにとどまり続けた場合、おそらく2の人は大満足だが、1の人は不満足。
ちなみに自分は、世間知らずだからかもしれませんが、今のところ1だと思っています。。


それ以外のパターン。
[ 3 ] そんなに仕事ができるタイプでもなく、でも別にそれはそれとして認めており、仕事はもちろんきちんとやるが、それ以外のことでいろいろ楽しみを見つけたいというタイプ。


...と、ここまで書いてきたが、やっぱりなんだかこのカテゴライズは違うな。

あえて言うなら、がつがつ仕事をしたい人とのんびりしたい人。それくらいのカテゴリ分けがいいかな。
あと、地位にこだわる人、こだわらない人。これも分けられる。当たり前か。
トップになりたい人、そうでない人。



この本は、まさに頑張らない経営の本で、ガツガツ思考が多い経営関連書籍のなかで貴重。
ガツガツ行くことだけが成果を上げる道ではない。
ガツガツいくのとのんびり行くのは、どちらが正解ということではない。

大切なのは、社員と顧客をはじめとする関係者思いの経営をすること。そして最低限ある程度は合理的な経営をすること。
そういうことじゃないかと感じた。

2011/10/18

「私が会社を変えるんですか? AIの発想で企業活力を引き出したリアルストーリー」中島崇昴、本間正人


星5つ。
特に前半の物語の部分が面白かった。
前半が面白すぎて、後半はあんまりという感じすら受けた。ただ、前半でぐっと引き込み、後半ではきちんと順序立てた説明もあるという、かなりよくできた構成だなあ、考えてみれば。

「きれいすぎてちっとも分らん!」という営業部長のセリフ。
これが一番ぐっと来た。
これは、あるあるだと思う。
要するに、人は理屈でうごくわけではないないのだ。
というか、理屈で動くわけではない人が、結構多いのだ(もちろん、理屈重視の人もいる。かく言う自分もそうだが)。


自分なりに感じ取ったこの本の要点(むりやりまとめると)。

・ みんなが話せる場を設ける。みんなに話させる。(参加者意識)
・ 最初は愚痴から始まってもよいが、最終的にはプラスのこと、良いところを議題とする


要するに、上からどかーんと何か言っても、経営者の自己満足になるくらいで、何も変わらない。

ただ、後半に出てきた事例を読んでいて気になったのは、ある程度優秀な人材がいるところで成果が上がる方法なのかなというところ。
だとするとうちではあまり使えないかもしれない。という危惧。

2011/10/3



読了。


星1つ。

ドラッカー入門と銘打っているが、どうもどの部分がドラッカーの主張で、どの部分が筆者の主張なのかが良くわからない。というか、筆者の意見の部分が多い印象。
こちらとしては、ためになる話が聞きたいわけではなく、ドラッカーが何を主張しているのかとそれをどう解釈できるのかが知りたいのに、それがわかりにくかった。

この本に比べて、「実践するドラッカー」シリーズの方が、ドラッカーの主張とその解釈を、圧倒的によく理解できる。

文章自体の読みやすさとしても、全体的に読みにくいと感じた。話が1つにつながっていない。読んでいて面白くない。。読んでいていて伝わってくるのは、内容よりもむしろ、筆者の人の良さ。

技術者力の高め方


読了。

星5つ。
面白かったし、わかりやすかった!

フォースとか、場とか怪しい言葉が目次にならんでいたので変な本かと思ったら、なんとまあまともな本。

経営戦略に関する部分が多かったが、自分はそこにも興味があったのですごく面白かった。


そして、言ってることが納得できる内容多し。比較的実行できそうな方法論が多かった様に感じた。



いろいろなことをごっちゃにせず、きちんと分けて議論している。これができていない本は多いと思う。
匠型で儲けるのか、汎用品型で儲けるのか。どちらをやっているのかで、やらなくてはいけないことは全く異なる。
この本を読むと、ブルーオーシャン戦略っていうのが、とても限定された状況下での議論に感じられた(ブルーオーシャン戦略以外にも大きく利益を上げられる方法はたくさんある。むしろいろいろな戦略を適宜組み合わせていくことが重要)。


多分匠型で勝負したい私としては(?)、業界のトップ企業に売り込んで、スタンダードとなるべき、という主張は大変勉強になった。この方法論は結構使えそうに思う。
このやり方も含めて、とにかく提案型(ソリューションビジネス?)が大切。要するに、知恵を絞って知恵を売ること。これがもっとも利益が出る。当たり前か。そして、知恵には思いやりが入っていないと、利益が長続きしなかったり、かりそめの利益になってしまう。そんな気がする。